枕のメンテナンス後、高さの再調整にご来店くださったI様。
長きに亘ってお越しくださっている方で、ウール製品も多数お持ちです。
春~夏にかけて、ウールや羽毛のお手入れシーズンになってくるのでそのお話をしていると、
やわらかなウールの毛布は、ドライクリーニングに出しておられることが分かりました。
『いや~すごいニオイするなと思っててんけど、開けて時間経ったらなくなるしなぁ』とのこと。
当店はてっきり“おうちクリーニング”なさっていると思い込んでいて、そうお伝えしますと、『やってみたけどちょっと大変やったんよ』
クリーニングに出すようになったとお話くださいました。確かに、I様がお使いの毛布はとても柔らかな風合いが特徴で、それゆえお手入れが
少しややこしい。『もし大変だったらうちでお洗濯出しますからね』の話はしていましたが、その意図まではお伝えできていなかったと気づきました。
体に一番近いところで使う寝具は、どうしても油分や塩分で汚れます。これらの汚れは、ドライクリーニングでは落とせず、水を使った洗濯が必須です。風合いの良さと・吸湿保温が一番のセールスポイントなのに、汚れはそれを阻害しますから、ここ数年は特徴を損ない続けていたことになる訳です。
うるさくならず、でも大事なことは意味を含んでお客様に伝えること。永遠の課題ではありますが、ちょっと気が逸れていたなぁと反省です。
自然素材には、適したお手入れ法があります。やっていはいけないことがあります。
意図をちゃんとお伝えしていくこと、また一からです。
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