春先になると、自律神経についての特集・記事をよく目にするようになります。
本当にこれは侮れません。
私も経験者なので、つい見たり読んだりしてしまいます。
私が自律神経失調のひとつ【過敏性大腸症候群】と診断されたのは20数年前、24歳の時です。
学校を卒業して一年目、営業職で、だいぶ張りきっていました。
勤めだしてちょうど一年が過ぎた頃から、雑巾ように腸が絞られているような症状が表れ始めました。
程度に差はあるものの、いつも同じ場所。
そして極度の便秘。薬で出した便は、全く勾玉の形をしていました。
少し気にはなりつつも普段通り過ごしていると、次に心臓がバクバクする症状が出てきました。
通勤途中普通に歩いているだけで、自分の鼓動が耳元で聞こえるようです。
階段を上り下りすると、肩が上下するほど息が上がるようになり、
さすがに恐くなって母に相談し、すぐ病院へ行きました。
まず近所の胃腸科の病院へ。
問診と検査をしてもらいますが、腸自体に病変はないとの事。
念のため婦人科を受診し、そこで異常がなければ再度来るよう言われました。
結果、再び胃腸科へ。
『君は過敏性大腸症候群やわ。お薬を処方することもできるけど、年齢と女性であることを考えると、
職場を変えることを検討した方がいいと思う』と言われたのでした。
母に相談すると、医師と同じ意見でした。
たった一年でしたが、その間の私の仕事の仕方に無理があり、体に変調をきたしていたのでした。
毎日終電・休日も出勤…一か月休まずという月もありました。
でも楽しかったのです。
体はきつかったけれど、不器用なうえ一年目、これで当たり前だと思っていました。
医師曰く、典型例だね、と。
やむなく転職し、徐々に症状は治まりました。
しかし今でも、腸が絞られる症状は時々出ます。
これは体からのサインですから、深呼吸したり気分転換をするようにしています。
もう悪化させたくありませんから。
子供たちもいる身、自分で気をつけられるところはちゃんとしたいです。
転職したことを友人たちに報告した時、こう言われたのを覚えています。
『社会人になって半年たった頃皆で集まった時、実はびっくりしたんやで。
仕事人間に一番なりそうになかったあんたが、全くの仕事人間になってたんやから。
目吊り上がって恐かったで~』
何で言ってくれんかったん!! と言いますと、言える雰囲気なかったわ!!! と返されたのでした。
そうなんでしょうね…えげつない雰囲気出してたんだと思います。
でも自分では、充実した日々を嬉々として過ごしていたつもりだったのですから、たちが悪い。
うまくいけば防げるものを、自分では全く気づかないで過ごすうちに蝕まれていく点が怖いです。
テレビによると、過敏性大腸症候群とわからないまま苦しんでいる人が多いそうです。
この時代でもそうなのに、20年前にきちんと診断してもらえた私は幸運でした。
体の不調の原因がゴロゴロある現代。
ストレスをうまく逃がし、体を整えるすべを身につけていきたいものですね。
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